入社1年の社員が突然退職!二度とないように指導の仕方を見直すにはどうしたらいいですか?
質問内容
入社1年の社員が急に辞めることになりました。
理由は、任せている仕事が出来ず、本人の許容量を超えたため、退職したいということ。
これまで、期限に間に合わないとか、やり方がわからないなどの相談はありませんでした。
今後このようなことがないように指導の仕方を見直したいです。
どうしたらいいですか?
回答
この質問について、あなたはどのようにお考えになりますか?
ご本人にとっては、入社して1年、仕事にも慣れてきた頃でしょうし、せっかく希望をもって入社した会社を辞めることになり、とても残念な気持ちでしょう。
また、仕事を教えた上司・先輩にとっても残念なことでしょうし、がっかりもなさっているこのではないでしょうか。
こうしたことを繰り返さないようにするために、指導の仕方を見直すには、まず、以下の3点がそろっていたか、確認してみてください。
- 新入社員がすぐに相談できる相手はいたか
- 新入社員に対する業務内容・業務量は適切だったか
- わからないときに、新入社員が自分で確認できるマニュアルや仕様書はあったか
そのうえで、以下を参考に社内の体制を改善してみてください。
1.新入社員がすぐに相談できる相手はいたか
新入社員には、指導役の先輩を、マンツーマンで任命することが大切だと私は考えています。
これは「ブラザーシスター制度」という新入社員の指導の仕方の一つです。
新入社員には「わからないことは●●先輩に、なんでも聞きなさい」と伝え、
ブラザーシスターに任命された先輩には「新入社員の指導役としてお願いします」と伝えておきます。
二人そろったところで伝えるといいですね。
社内にもこの件を周知しておくといいでしょう。
ポイントはある日突然「先輩に丸投げ」するのではなく、互いの合意をとっておく事前準備です。
私は何社もこの制度を導入するサポートをしてきましたが、離職率は改善されると実感しています。
2.新入社員に対する業務内容・業務量は適切だったか
新入社員には、仕事を教え、任せるための準備が必要です。
これは、1で示した指導役の先輩が準備するのが良いでしょう。
まずは、以下の項目を明確にします。
- 任せる予定の業務内容
- 業務量
- 所要時間
- その仕事のめざす到達点
次に、教える順序を考え、難易度の低いものから教えます。
これらはすべて、新入社員とともに、指導する先輩・上司も把握しておきます。
一度に多くを教えるのではなく、区切って確認しながら教えると、双方が安心です。
3.わからないときに、新入社員が自分で確認できるマニュアルや仕様書はあったか
仕事の指導時に、口頭で説明するだけでは、なかなかうまくいきません。
新入社員も、そのときはわかったような気がしても、いざ業務にあたると、あれ?ということがあるものです。
たとえ「質問はありませんか?」と聞いてみても、おそらく質問はでません。
新入社員にとっては、まだそんな段階ではないはずです。
マニュアルや仕様書を見ながら説明する方法が基本です。
もし、マニュアル等がない場合は、新入社員にメモをとってもらい、それをまとめてもらいましょう。
まとめてもらったものを、先輩が確認します。
そうすると、理解できていない点もよくわかります。
そしてそのまま、マニュアルになるはずです。
いかがでしょうか。
今回は「ブラザーシスター制度」の導入にあたって、「はじめの一歩」をお伝えしました。
上記3点を実施なさるだけでも、おそらく社員の定着率は変わってくるはずです。
今回のご質問の場合、退職の理由は「任せている仕事が出来ず、本人の許容量を超えたため」とのことでした。
しかし、果たして真の理由は何だったのか?
それは日頃からのコミュニケーションの量と質によってのみ、把握することができます。
「わからなければ言ってくるだろう」ではなく、指導者からまめに「気にかける」ことが必要ではないでしょうか。
そのための仕組みとしての、ブラザーシスター制度です。
ぜひお試しください。
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