新入社員が上司にタメ口。教育担当責任者として注意をしましたが、改善されません。 どのように指導したらいいでしょうか。
質問内容
教育担当責任者です。新入社員が上司にタメ口なのを見かねて注意しましたが、なかなかなおりません。
どうしたらいいですか?
回答
この質問について、あなたはどのようにお考えになりますか?
こうしたお困りごと、実は珍しくないのです。
以前、こんなケースがありました。
この話をしてくださった方も、どのように指導したらいいのか・・・と迷われていました。
そして、新入社員の上司への言葉遣いがあまりよくないのをみかねて、次のように指導なさったそうです。
敬語をきちんと使ったほうがよい。そのほうがコミュニケーションがうまくとれるし、上司の人からもかわいがられる
このとき、注意された新入社員は「わかりました」と言ったものの、その後もその態度を改めることはなく、結局また、ほかの上司からも同じような注意を受けたとのことでした。
さて、原因はいくつか考えられます。
ひとつには、「敬語をきちんと使いなさい」いう言葉の意味を、理解できていなかった点が考えられます。
たとえば、次のような例です。
- 誰かから、〇〇さんと呼びかけられたら、その人の方を向いて「はい」と返事をすること
- 質問されたら「それ、●●」と単語でこたえるのではなく、「それは●●です」と文章にすること
- 「ですます調」で話すこと
- 「あ、それ、わからないわ・・・」ではなく「申し訳ございません。わからないので教えていただけませんか」と言うこと
当たり前に敬語を使いこなす人には、意外過ぎるかもしれません。
ですが、新入社員にとっては
「いったい自分の何が問題だったの?」
「敬語って言われても、それ、どうしたらいいの?」
という状態だったことも考えられます。
注意したにもかかわらず、改善の姿勢が見られない場合は
「相手に伝わっていない、何をしたらいいかわかっていない」
ということが、往々にしてあります。
「敬語で話しなさい」と抽象的な言葉で伝えるのではなく、改善するべき点を「具体的」に伝えたほうがよいということです。
あるいは「敬語で話しなさい」と注意したうえで
どんなことを注意されたかわかっているか?
どのように改善するつもりでいるか?
を本人に聞いてみて、わかっているかどうかを確認してもよいでしょう。
今回のご質問にある新入社員の場合は、具体的に教える必要があったのだと思います。
もしかしたら、「タメ口」は良くないとわかっていても、どうしたらいいのかわからない、ということもあったかもしれません。
先輩・上司の皆さんが思っているよりも、もっともっとかみ砕いて、かみ砕いて、具体的にご指導ください。
これくらいわかっているだろうと思わず、確認しながら。
「これは、わかっているよね?」と言われてしまったら、「わかりません」って言いにくいものです。
「〇〇ということはわかりますか?わからなければそこから説明します」のように、「わかりません」といいやすい投げかけも必要でしょう。
もちろん、あらかじめ研修などで言葉遣いについて学ぶ機会を提供することも大切です。
研修を実施する意味には、指導する側、される側の共通認識を作ることも含んでいます。
そのうえで、わかっているかどうかを確認するやり取りを繰り返しながら、根気よく指導してください。
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