「~よろしかったでしょうか」という言葉をよく使う社員に対し、間違っている確信が持てず注意できません。指導法を教えてください。
質問内容
バイト生活が長かったのか、変な言葉遣いをする社員がいます。「~よろしかったでしょうか」「これって、お願いできたりしますか?」など。
私は間違った言葉遣いだと思いますが、確信がもてず注意ができません。どうしたらいいでしょうか。
回答
この質問について、あなたはどのようにお考えになりますか?
新入社員研修で、参加者の皆さんが苦労なさることの筆頭が「言葉遣い」です。
もちろん、敬語に苦手意識をお持ちの方が多いのですが、
同じぐらい「その言葉遣いは、間違っていたのですか?」と気づく方も多いですね。
いわゆる「バイト語」や「バイト敬語」と言われるものです。
学生時代に、飲食店やコンビニエンスストアでアルバイトの経験がある方は、職場で、間違った言葉遣いを教わったようです。
飲食店やコンビニエンスストアの方がすべて悪いみたいないい方はしたくないものですが、実際には「バイト語」とひとくくりにされています。
先輩社員や上司の方には、間違った言葉遣いと、その言い換えを照らし合わせ、自信をもって指導にのぞんでいただきたいですね。
では、バイト語と言われるものを、ひとつずつみていきましょう。
よろしかったでしょうか
正しくは
よろしいですか。
よろしいでしょうか。
「よろしかった」は、過去の出来事や相手が過去に了承したことを確認するときに使う言葉とされています。
今ここで起きていることに関して使うのは間違いです。
たとえば、注文の復唱確認に「ご注文の品は●●でよろしかったでしょうか」は間違いということです。
今聞いていることなのですから「ご注文の品は●●でよろしいですか」もしくは「ご注文の品は●●でよろしいでしょうか」です。
中には、より丁寧にするために「よろしかったでしょうか」を使いなさいと指導された場合もあるようですが、間違った言い方です。
「よろしいですか」もしくは「よろしいでしょうか」で 十分丁寧さは伝わると、ご指導ください。
これって、お願いできたりしますか
正しくは
こちらをお願いできますでしょうか。
この言葉の発生箇所はバイト先ではないかもしれませんが、最近の若い人がよく使うので、あげておきたいと思います。
私事ですが、我が家の社会人になりたての子供たち二人が、学生時代を終わるころにこの言葉を使っていたので、一度、注意したことがあります。
私がこうした仕事をしていますので、やはりどうしても厳しくなります。
二人の子供から耳にしたため、この言い方が、はやっているのかな?と子供たちに聞いてみました。
そうしましたら、次のようなことを言っていました。
- 目上の人に何かをお願いするときに、無理にとは言わないけれどお願いできるならとても助かる、という気持ちから使っている
- 言葉遣いを、より丁寧にしようとする気持ちから使っている
つまり「こちらをお願いできませんでしょうか」というよりも
「これって、お願いできたりしますか?」のほうが
もしもそうしていただけるなら助かる、という気持ちを込めているそうです。
その後、某社で新入社員研修をした折に、この言葉遣いについてきいてみたところ、やはり我が子たちが言っていたような回答で皆さんがうなづいていらっしゃいましたから、多くの若者が、同様に認識していたり、使っていたりするようです。
こうして背景を聞いてみると、若者なりに考えたり気を使ったりしているんだな、と理解はできます。
私は理解はできますが、そうではない方もいらっしゃるはず。
やはり、正しい言葉遣いを覚えてもらうほうがいいですね。
さて、このほかにもまだまだ「あれ?間違っているのですか?ショック!」という言葉遣いはあります。
間違った言葉遣いは、正しい言葉遣いに修正し、理由とともに教えていく必要があります。
あわせて、頭ごなしに間違っている!というだけでなく、その言葉を使う背景を聞くなどしながら、コミュニケーションをとるように心がけられると良いと思います。
とはいえ、間違った言葉遣いですから、社会人としては使うことは控えるように指導する必要がありますね。
一つの間違った言葉遣いからでも、話し合うことでコミュニケーションのきっかけとなりますから、ぜひご指導に活かしてください。
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