私は中小企業の社長です。ベテラン社員から「仕事が忙しいときに、研修なんてかんべんしてください」と言われました。どう答えたらいいでしょうか?
質問内容
中小企業の社長です。
社員教育を始めましたが、ベテラン社員から「仕事が忙しい時に、研修なんてかんべんしてください」と言われてしまい、気持ちがなえています。
どう答えたらいいでしょうか。
回答
この質問について、あなたはどのようにお考えになりますか?
せっかく社員教育を始めたのに、社員の方から「やめてください」と言われて、気持ちがなえてしまうというお悩み、お気持ちお察しします。
せっかくですから、なんとか続けたいですね。
まずは、社員の方から 「やめてください」 と言われた原因や背景について、考えてみましょう。
- なぜ社員教育をするのか、という目的や社長の思いを社員の方に話していないため、社員の方は意義がわかっていない。
- なぜ社員教育をするのか、という目的や思いは話したが、十分に社員の方に伝わっていないため、忙しい仕事を差し置いてまでやることなのか理解できない。
- なぜ社員教育をするのか、という目的や思いは話したが、社員の方は意義を感じることができない。「自分にとってのメリット」が感じられないため、やる気が起こらない。
- 実施の仕方に計画性がなく、やり方に唐突感がある。場当たり的な実施のように思えると、仕事が忙しいときは迷惑に思えてしまう。
- これまでにも社員教育を始めたが、なかなか継続せず、いつの間にか立ち消えになることがあったため、社員の方にとって「またか」という気持ちが否めない。
いかがでしょうか。
まだあるかと思いますが、このような背景のどれか、あるいはいくつかが当てはまりませんか?
当てはまっている点がないか、まずは、社長ご自身が振り返ってみてください。
もしも当てはまるものがあれば、それを改善することでスムーズに社員教育ができます。
次に、解決のきっかけになりそうなことをお話ししましょう。
解決策
1.社長が考える、社員教育を行う目的を伝わるまで話す、忘れることがないように、折に触れて繰り返し伝え続ける
- 何のために社員教育をするのか
- 社員教育を行うことで、何を目指しているのか
- 社員教育を受けることで、社員一人一人にどんな良いことがあるのか
特に③は重要です。
会社のためや、お客様のため、ということはもちろんですが、それだけでは取り組む意義が感じられない人もいます。
むしろ「自分にとってどんなメリットがあるのか」という、社員一人一人にとってのメリットを伝えるのが良いでしょう。
- 仕事がやりやすくなる
- 職場のコミュニケーションが良くなる
- 人間関係が円滑になる
などは、働く皆さんにとっては、関心が高いことです。
もしも、すでに社内で上記のような問題が見受けられるなら、「もっと働きやすい職場にするため、研修を実施しましょう」と、話されるのもよいかと思います。
仕事がやりやすくなり、人間関係が円滑になれば、おのずと会社のためにもなりますし、お客様のためにもなります。
だからこそ、社員の皆様のメリットをお話になるのが良いかと考えています。
2.社員教育は計画的に実施できるようにする
年間計画にしておくと、社員の皆さんも計画が立てやすいです。
たとえ研修内容までは決められなくても、「この日に研修を実施する」ということを決めて、宣言しておきます。
時間さえ確保したら、あとは内容を決めるだけ。
研修内容は、変化することもありますから、内容の決定には柔軟性を持たせても構いません。
また、「社員教育を始めても、継続しないことが悩みの種」という話は、中小企業では時々お聞きします。
まずは、経営者ご自身が「やめずに続ける」ことを決めて臨んでください。
年間計画にしておくと、やめにくくなります。
こても、メリットの一つではないでしょうか。
もし、社員の方から、「研修日があるとお客様にご迷惑がかかる」という意見があれば、
「この日は社員研修の日です」というご案内を、社長の名前で告知するのも一つの方法です。
社員の方にも、お客様にも、あらかじめお知らせしておくことが大切ですね。
いかがでしょうか。
まずは最初の一歩として、基本的な2点について考えてみました。
社員教育をスムーズにスタートするためにも、ぜひお試しください。
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