全体最適な行動を身につけさせるためには
研修の中でよく使う教育ゲームがあります。
とてもよくできていて、受講対象が変わっても、
それぞれの問題点が浮き彫りになります。
過去、プロジェクトマネジメントの仕事を中心になさってきた方々に、
さらに公開講座にて、様々な企業の女性リーダー
(リーダーとして期待されている方も含む)に
同じゲームを体験していただく機会がありました。
おもしろいなと思うのは、
日々の仕事への取り組みが、そのままゲームでの動きに現れる
ということです。
前者の皆さんは、プロジェクトごとにチームを組みますから、
与えられたメンバーで最高のパフォーマンスをするには
どうしたらよいかという視点に立って仕事をなさる習慣が身についていて、
ゲームへの取り組みも、同じようになさいます。
後者の皆さんは、
リーダーとして期待されている、もしくは、リーダー的立場にはいますが、
まだ、リーダーとしてどのように動いたらよいのか実感がないのでしょう。
一見、チームをくんでゲームをしているようには見えますが、
動きは自分の手元を見ていることが多くなります。
「チームワークをしているように見えて、個人ワークでしかない」
自分の範囲で仕事を完結するための情報収集に徹してしまうのです。
もちろん、前者と後者とでは経験の度合いは違います。
しかし、後者の皆さんがこのままの動きを続けていっても、
リーダーとして「全体最適」な動きができるようになるとは思えません。
やり方がうまくいっていない状態でいくら継続しても
うまくいくようにはならない
からです。
経営者、上長のあなたは、
リーダーとして期待している人の動きを観察してみてください。
「リーダーとして、期待しているよ」
と言われたものの、与えられた役割にとまどっている人も多いのです。
経験を積ませることは大切。
しかし、方向性を示し、
その人の個性や得手・不得手を把握した上で経験を積ませなければ、
財産にはならないのです。
みんな、役に立ちたいという想いはある。
リーダーとして、がんばりたいという気持ちもある。
しかし、気持ちだけがからまわりして、うまくいかなくなることが多いのも事実。
うまくいかないことが続けば、気持ちは萎えてきます。
それでは残念!
経営者や上長のアプローチ次第で
リーダーになれる資質が、伸ばされることもあれば、
そうでないこともあると、忘れないようにしたいものです。
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