自分の業界を特別視しないことが大事
「ウチの業界は特殊なんですよ~」
このセリフ、私が研修のご依頼をいただいた際に、
打ち合わせでよくお聞きする言葉です。
そんなとき私は
「はい、皆さんそうおっしゃるんですよ。でも大丈夫です!」
ニッコリと、笑顔で、ばっさりさせていただきます。(笑)
だって、「お客様は特殊ではない」から。
この言葉が出て来る時点で、
視点がお客様ではなく、自分や自社、そして自分の業界に向いています。
その視点にお客様を合わせようとしているから
「特殊」という言葉が出てくるのだと思います。
それでは接客も経営もうまくいきません。
どんな業界も、な~んにも特殊ではありません。
その会社で働いているのは、みんな普通の人間なのです。
うれしいことは、うれしい、
ありがたいことは、ありがたい、
困っていることは同じで、
不安な不満な気持ちも、
業界ごとに違うのではなく、みんな同じです。
ですから、お客様と接するときに限らず、仕事の場面ではいつも、
「もしも私がお客様だったら、この接し方はうれしいかな?」
とか、
「もしも私の家族が病気になって、こんなふうに看護してもらったら、
ありがたいかな」
とか、
「もしも自社のこのサービスがあったら、私はお客様として買いたい!って
思えるかな」
など、考えてみることです。
「相手の立場に立つ」ことが大切といわれますが、
私はそれを超えて「自分のこととして考えてみる」という気持ちが
大切だと思っています。
ず~っと昔のこと。
ある病院の仕事をさせていただいたとき、
「自分の家族は自分の病院でなくよその病院に連れて行く」
とおっしゃったスタッフの方がいらっしゃいました。
それはあまりにも悲しい。
自分の仕事には誇りを持ち、
お客様にも家族にも選んでもらいたいし、自分自身も選びたい。
自信を持ってお勧めできる会社のサービスでありたい。
・・ですよね!
組織的に取り組まなくてはうまくはいきません。
しかし、自分ひとりでもスタートできることはあります。
今やっている仕事はお客様の笑顔につながるだろうか。
今自分が発している言葉は、お客様の安心につながるだろうか。
そして、一緒に働く仲間を大切にする行動になっているだろうか。
強く意識を持ちながら毎日行動することは、一人でもできるはず。
できないことを不満に思うのではなく、
できることに焦点をあわせて行動する。
その積み重ねがお客様に選ばれる企業であり続けることだと思います。
企業は人の集合体。
私があなたが、一人ひとりが作っているのですものね。
お客様は特殊ではありません。
だから、あなたの業界が特殊だなんていわないで、
常に自分のこととして考えて行動しましょう。
その先にはお客様の笑顔、一緒に働く仲間の笑顔、
そして、私の笑顔、が必ずあります。
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