「社風の良い会社」にするために「敬語」が果たす2つの役割
こんにちは、三厨万妃江です。
「社風の良い会社」にするために、ビジネスマナーの観点から考え、重要であり最初に整えることは次の3つ。
挨拶・身だしなみ・言葉遣いです。
今日は、その中から「言葉遣い」、とりわけ「敬語」について取り上げます。
「社風の良い会社」にするために「敬語」が果たす役割は、2つあります。
「敬語」が果たす役割 1つ目
社内で敬語を使うことを徹底すると、社風の良い会社になる「文化」が育ちます。
目上、目下に、社外、社内に関係なく、ビジネスの場面での言葉遣いは、常に「敬語」で話します。
さて「敬語」とはなんでしょうか。
一言で言うと「相手を敬うための言葉」です。
一般的には目上の方に敬語で話しましょう、と言われることが多いです。
「目上」とは、年齢や立場などで考えるかと思います。
しかし、こんなこともあります。
目の前の人が自分より若いからと敬語で話さず、少しくだけた口調で話していたところ、
若いけれど、自社と取引関係にある会社の就任したばかりの三代目の社長だったと、あとからわかった…
冷や汗が出そうな話です。
自分の物差しで、この人には敬語で話す、この人に話さない、と決めるのは、相手を「値踏みしていること」になるかもしれません。
そんな物差しで相手に向き合っていると、前述のような恥ずかしい思いをすることになるでしょう。
「相手を敬うために使う敬語」で「相手を結果として値踏みする」のでは、本末転倒ではありませんか。
「目の前の人は、私より目上?目下?」なんて値踏みせずに、目の前のすべての人を敬い、礼を尽くすと考えて行動することが大切です。
「社風の良い会社」にしようと考えたとき、「目の前のすべての人に敬語で話す」のが基本だと、私は考えています。
つまり、社内でも同じです。
たとえば、会社の中で一番社歴が浅い新入社員は、すべての上司や先輩に敬語で話します。
しかし、多くの上司や先輩は、新入社員を含む部下や後輩に敬語で話しているとは限りません。
さて、上司や先輩は、部下や後輩に「相手を敬うために使う敬語」で話さなくていいのでしょうか?
目下だから・・・ですか?
私の答えは「NO!」です。
社内での役職や上下関係に関わらず、「目の前の相手を敬う」ために、敬語で話すことが必要だと考えています。
あなたの会社では、「社員同士が相手を敬っている」文化が理想ですか?
それとも、「自分より目上か目下かを値踏みして接する」文化のほうがいいですか?
もちろん前者ですよね。
ビジネスのすべての場面において敬語を徹底することで、「目の前のすべての人を敬う文化」が社内に育つはずです。
そして、それは確実に「社風を良くすること」につながっていきます。
「敬語」が果たす役割 2つ目
上司や先輩が、部下や後輩に敬語で話すことで、教育効果が高まります。
新入社員は、上司や先輩に敬語で話すことを心掛けてはいるものの、慣れていませんから、おぼつかないものです。
そんなときに、上司や先輩から新入社員へ、お手本となるように敬語で話すように心がけたら、新入社員も体験的に覚えることができますよね。
これが「お手本を見習う」という指導・教育です。
また、人間は学習の動物です。
上司や先輩が新入社員である自分に、敬語で話してくれたならば、それを見習い、自分が先輩になったときも、後輩に敬語で話しかけるでしょう。
逆に、上司や先輩が敬語で話をしてくれなければ、新入社員は、自分が先輩になったとき、おそらく後輩に敬語で話すことはないはずです。
「目下の人には敬語でなくてもいい」という学習を体験的にしているからです。
「社風の良い会社」を作るときに、どちらの教育効果が望ましいでしょうか?
「上司や先輩をお手本として見習う」教育効果が、「社風の良い会社」につながることは明らかではないでしょうか。
まとめ-「社風の良い会社」にするために「敬語」が果たす2つの役割
社風の良い会社を作るには、職場の人間関係を良くすることだと、私は常々お話ししています。
社風の良い会社には「目の前のすべての人を敬う文化」があり、「上司や先輩が部下や後輩に手本を示す教育を行う文化」があるということ。
どちらも「敬語」を社内に徹底することで、なしえることなのです。
人は誰も自分が大切です。
丁寧な言葉で接してもらったら自分を大切にしてもらえていると感じるでしょう。
それはお客様であっても社員同士であっても同じです。
そして同時に、言葉遣いが丁寧になると、仕事も不思議と丁寧になるものなのです。
ですから、丁寧な仕事ができて、人間関係の良い「社風の良い会社」になってくはずです。
「社風の良い会社」にするために「敬語」が果たす2つの役割。
ぜひ大切にして、取り組んでみください。
しかし、社員間の言葉遣いを敬語にする。
これはかなりの難関です。
反発も起きます。
難しいからこそ、社員間の言葉遣いを整えていけば、「社風の良い会社」に近づいていくのだと私は考えています。
「敬語」は相手を敬う言葉。
お客様には敬語で話ができても、社員間でできないとしたら、それは、社員同士、敬いの気持ちを持っているとは言い切れないかもしれません。
もちろん気持ちは持っているでしょう。
しかし、お客様には敬語、社員同士は敬語でなくても良いという「値踏み」の行動の現れです。
この悪しき習慣が、もしもあなたの会社にあるとしたら、はやく改善しましょう。
社員間のマナーが整えば、社風は良くなりますし、業績も良くなるでしょう。
生産性が、社内の人間関係の良し悪しに左右されるということは100年以上前のアメリカの「ホーソン実験」で証明されています。
だから、習慣を変えることが必要です。
社員同士でそんなに堅苦しく話す必要があるのか?という意見も多く聞こえます。
でも、あえて私はそれでいいと言いたいのです。
もちろん休憩中など、社員同士で少し和やかな会話をすることもあるでしょう。
ただしその時間が過ぎたら、またすぐに基本に戻れる、そういう習慣にすればいいのです。
敬語で話すのはよそよそしく「壁になる」と思う人もいます。
しかし多くの場合、けじめは言葉遣いでつけるものです。
相手への敬意・好意も、丁寧な言葉遣いによって感じることができるはずです。
言葉遣いを整えることは、社風の良い会社への道につながっています。
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