企業が存続し続けることの社会的責任

病院・開業医の倒産が、
前年を上回ったというニュースからの気づき。

20年ほど前、東北の地方都市の大きな病院に、
1年間毎月1回コンサル・研修に伺っていたことがありました。

私は、コンサル・研修の成果を出すには、
院長をはじめとして、正規職員・非正規職員にかかわらず、
また、職種を問わず、受講していただきたいということ、
そうでなければ、病院は変わっていかない、と提案をし、
院長はこの提案を快く受け入れてくださいました。

研修の受講者は、毎回、60名ほどだったと思います。
延べ700名ぐらいの方が受けてくださったのです。

研修を開始して8ヶ月ほどたった頃、
事務長から、うれしい報告がありました。

「三厨先生!
最近、病院の中が明るくなったって、
患者さんから言われるんです、と
職員が報告してきてくれるようになりました」

これは、本当にうれしい言葉です!

大きな組織になればなるほど、
変化を起こすには、ある程度の時間がかかります。

しかし、取り組めば、変化は起きます。必ず。

そうしたうれしい報告が聞かれるようになった頃、
その隣町の別の大きな病院が倒産したのです。

まだ、病院がつぶれることなんてほとんどない時代。
誰にとってもびっくりな出来事でした。

倒産の経緯は、別として、
まず、患者さんをどうするか。
周囲の病院が話し合って、分担して受け持つことになります。

つぎは、職員。

職員だけでなく、その家族の生活もかかっています。
職員数の2~3倍ほどの人に影響があるということになるでしょう。

勿論、退職された職員もいたでしょうが、
ほとんどの職員を、周囲の病院が分担して引き受けたのです。

事務長が一言。。。

「1年ぐらい苦しいですね・・・労務倒産に気をつけないと。。。」

私が伺っていた病院は、
患者様からの信頼もあり、経営的にはうまくいっていました。

しかし、周りの病院が倒産すると「余波」はあるのです。

患者さんが増えて、うれしいな~なんて、
ノーテンキなことを言ってうかれることはできません。

病院に限らず、企業などの組織体には、
社会的責任があります。

経営は、やはり、存続し続けられることを前提に、
日々精進しなければなりません。

20年前と言えば、
まだ、病院がサービス業であるという認識は、薄い頃でした。

しかし、この一件は、私にとって、

「病院が患者様に選ばれて成り立つサービス業であるという
認識をもてなければ、
こうして倒産する病院は、これからは増えていくだろう」

という予感を持たせる出来事だったのです。

企業が存続することの意義、
経営者が存続させるために精進することの意義を
改めて感じます。

一昨日お聞きした歯科の医療法人の院長のお話も、
同じような危機感をお持ちのお話でした。

だからこそ、そなえる。
私どもの仕事もその「そなえ」のお手伝いなのだろうと思います。

 

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