接客から見えてくる企業の姿勢
ある日の出来事です。
お世話になった方に差し上げようと、
その方のお好きな和菓子を買い求めて和菓子店に入りました。
店内には、お客様が一人、店員さんが二人。
一人の店員さんは、接客中です。
私は買い求めたいものが決まっておりましたので、
もう一人の店員さんにお願いしようと思いましたが、
下を向いていて、なかなか目が合いません。。。
なにか、仕事をしているようです。
そのうちに、接客をしていた店員さんが、
前のお客様の接客を終えて、私の用件を聞いてくださいました。
そして、その人が箱詰めの支度をし、
私に金額を告げ、お金を預かったのです。
そのとき私は、
「急いでいるから、商品の用意をしている間に、
他の人が精算して、領収書を書いてくださると助かるなあ」
と、思いました。
そのうち、奥から、もう一人、店員さんが店頭に出てきました。
私を見つけて、びっくりしたように、「いらっしゃいませ」
???
店頭にお客様がいらっしゃることは、想定しておいた方がいいですよね。
さて、あなたは私の体験をお聞きになって、どのようにお考えになりましたか?
私は、ひとりひとりの接客のレベルではなく、
この企業が何を見つめて仕事をしているかという企業の姿勢について考えました。
一人目の人。
この人にとって、仕事って何?でしょうか。
どうも、大量の包装をしているようでした。
きっと忙しいのでしょう。お察しします。
でもね、
どんなに忙しくても、
笑顔で「いらっしゃいませ」はいえるはず。
しかし、自分が、そして、企業が、
何を提供してお客様に喜んでいただこうとおもっているのか間違えると、
こういうことになってしまうような気がするのです。
扱っている商品は、「モノ」ではなく
その商品を通して、
安らぎの時間や団らん、楽しさや感動を提供するのだと私は思います。
和菓子に限らず、です。
贈る私は、大切な人に、そんなひとときを過ごしていただけたらと思いながら
心を込めて選んでいるのです。
奥から出てきた店員さん。
お客様を見つけて、びっくりするのはいただけません。
店頭にでるまえに、のれんの向こうで、
「さあ、お客様によろこんでいただけるような仕事をしよう!」という、
心と笑顔の準備が必要です。
いつお客様にお会いしても、すぐに笑顔で挨拶ができるように、
きり!っと心を切り替えることです。
きっと、お昼休み明けだったのでしょう。
でも、それはいいわけになりません。
お客様は見ています。
さて、私の接客をしてくださった方。
すてきな笑顔でした。
残念なお二人から、企業の姿勢や教育のあり方を
かいま見てしまいましたが、
でも、この笑顔がすてきな店員さんに救われたように思います。
笑顔があとのお二人に伝染してほしいな!って思います。
企業は一人一人の集合体です。
だからこそ、接客一つからも、
その企業の姿勢は見えてしまうモノです。
経営者は、企業の姿勢を明確にするだけでなく、
社員一人一人にその姿勢と行動指針を伝え教育することが大切なのです。
そして、私達一人一人は、
自分の仕事が何を提供しているのかを見失わないように、
企業の代表としてふさわしい誇り高い仕事をしましょう。
お客様は見ています・・・ものね!
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