「結果」に責任を取る習慣
1年間の予定でコンサルティングをさせていただいている法人様があります。
半分以上が終わって、おおよそゴールが見えてきました。
スタッフの基本研修とお客様への応対の仕方および仕事の仕方の基準作りがすすみ、
いよいよ、リーダーの手で、それらをスタッフに定着させるタイミングとなりました。
全スタッフが2月末までに「一定の基準」に達することが目標。
そして、4月に新入社員を迎えても、自信を持って「全員で指導できる体制作り」を
していきます。
先輩がお手本になることはなにより大切だからです。
そんななか、あるリーダーが法人内の取り組みの発表会でプレゼンテーションを
することになり、
資料のひとつとして、スタッフとリーダーに分けて、アンケートをとっています。
開業時の4月と現在を比べながら、自分自身を振り返るアンケートです。
私が担当させていただくようになったのも、ほぼ同時期。
担当リーダー渾身のアンケート内容で、ボリュームはありますが、
自分を振り返るができるのと、項目そのものが、求められているものとして
確認することができます。
私とも何度も打ち合わせをし、
アンケートの結果があいまいにならないように、
選択肢は「できているか、できていないか」に絞りました。
「まあまあ」とか「普通」とか「できるときとできないときがある」と
いうような回答がでないためです。
だって、「できるときとできないときがある」ことそのものが
プロとしてはあってはならないことだからです。
アンケートが集まりつつあるということで、
「アンケートを受けた人から、なにか疑問点などのお尋ねがありましたか?」
と担当リーダーに聞いたところ、
スタッフからは案の定
「できているときとできないときがある場合はどうしたらいいですか」と
聞かれたそうです。
まだまだ、求められていることが定着しきっていない、ということです。
リーダーからは
「現場で○○について、指導ができていますか?」
という主旨の問いについて、
「指導はしているが、スタッフができていない場合は、できていないってことでいいですね」
と確認されたそうです。
一生懸命指導しているリーダーにとっては、なかなか厳しい選択です。
しかし、自分の役割を理解して、自分でその選択ができるのは、すばらしいです。
きっと、一瞬思ったでしょう。
「私は指導しているが、スタッフはできていない」という選択肢がほしいと。
しかし、
「指導しているのにスタッフができていないなら、指導はできていないことと同じ」
ちゃんとわかってくれているな、とうれしい瞬間でした。
開業時、未経験のスタッフ比率が高い中、
リーダーは本当によくがんばっていらっしゃいました。
リーダーの役割をしつつ、スタッフとしてのシフトもこなす。
この半年強、リーダーの皆さんには、
「今は本当に大変ですが、
スタッフに成長してもらい、自分がラクになるにはどうしたらいいか、と
いう視点で考えてください。
ぜ~んぶ仕事を手放して、スタッフのおかげで何もすることがなくて、とってもラクだわ!
と言えるようになりましょう。」
と、いい続けてきました。
できるリーダーは、できないスタッフを見ていると、
自分がやったほうが早いと思いますし、お客様にご迷惑をかけてはいけないと考えます。
しかし、それではいつまでもスタッフは育ちませんし、リーダーが疲弊するばかりです。
リーダーが、リーダー本来の仕事ができる体制をつくる取り組みをしました。
それによって、リーダーだけでなくスタッフも、もっとお客様と向き合う時間が取れますし、
みんなで新しいことにチャレンジもできます。
そして、何よりも職場に笑顔が増えるからです。
もちろん、お客様の笑顔にもつながります。
あと半年弱、どんな変化が起きるか、私もとっても楽しみです!!
さて、「指導しているんですけどね~」「言っておいたんですけどね~」
って、どちらの組織でもありがちではないですか?
リーダーは、スタッフができていないことを
「私の責任」と考えることができるかどうか、
大切なことです。
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