教えてもらい上手になることも仕組み化
「若い人は素直にやって成長するが、
ベテランほどなかなか成長しない。何か良い方法はありますか?」
こんなご質問をいただきました。
たとえば、私が推奨している「行動仕様書」の作成。
こちらは、作成することが目的ではなく、
作成したものを活用して、仕事を円滑に進めたり、お客様応対を向上させたり、
業務や会社の問題点を把握し解決したりと、業務改善だけでなく、組織改革
のもとになるものです。
「行動仕様書」はベテランさんではなく、新人さんに作っていただくのが
コツなのですが、たたき台ができたら、ぜひ、ベテランさんにも意見を求めて
みるのもよいことです。
ベテランさんには、自分のやり方で仕事をしてきたという、
自負や自信、誇り、プライドがあります。
だから今更、「行動仕様書」などを押し付けられて、
自分のやり方を変えたくはないし、
そんなものに縛られたくないと思っているでしょう。
また経験で知り得た貴重な財産を持っているのが
ベテランさんですから、どんなことが起きたとしても、
なんとかなるすべを知っています。
どうあがいても、新人さんにはかないません。
一方、会社としてお客様への責任を果たすためには、
人によってサービスのレベルが違ったりするようでは
うまくいきません。
だから「行動仕様書」によって、最低限のお客様への約束を
果たす基準を作るのです。
また、お客様の立場に立ってみると、
経験者に当たれば対処してもらえるけれども、
新人さんに当たったために、経験知がなく、対処して
もらえなかった、では、クレームとなってしまいます。
これでは、会社としてお客様に責任を果たしているとは言えません。
そこで「行動仕様書」は新人さんが作成。
そして、ベテランさんに見てもらい、ベテランさんの頭・心・体に
蓄えられた財産を「行動仕様書」に加えさせていただけるように、
上手に巻き込むのです。
さすがベテランさんですね!勉強になります!
という姿勢で、教えていただく。
これが上手に巻き込むコツではないでしょうか。
「教えてもらい上手」になれば、ベテランさんを上手く巻き込む
ことができるはずです。
その過程で、「行動仕様書」にも理解を示してもらう、
協力を求めれば、もう少し上手くコミュニケーションが
取れてくるのではないでしょうか。
そしてその過程で、ベテランさんにも新しい視点が生まれ、
「ノビシロ」が刺激されると思います。
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