気遣いのできるスタッフのスキルを組織の財産にする取り組み

自分が顧客としてサービスを受けるとき、

可能であれば、担当の方が固定することを好んでいます。

その理由は、一つは安心感。

知っていてくださるということ。

 

「以前はどのようでしたか?」とか、

「いつもはどんなふうですか?」言われると、

それだけで、困ったな~大丈夫かな~と、私は思うのです。

 

きっと、自分の好みを明確に言語化できれば問題ないのでしょうが、

言ったつもりが「しまった!」ということを経験しておりますし、

たとえ言語化できるとしても、毎回、同じことを伝えるのは、

大変面倒な気持ち。

 

そこへいくと、担当の方が決まっていれば、

私のバックグラウンドや好みをよくわかってくださっている安心感で

余計な心配をしなくてよいので、心地いいのです。

 

しかし、そうはいかないこともありますね。

専門分野によって分業していることもあるでしょうし・・・

となると、いかに、担当が変わっても、まるで一人の人が行っているかの如く

また、以前提供したサービスの内容もしっかり把握して

業務につける仕組みが必要ではないでしょうか。

 

 

今私がお世話になっているところではなく、以前経験した美容院でのお話。

長い人生の中で、いろいろな美容院にお世話になりましたが、

何人ものスタッフで運営されている美容院の場合、

共通して思ったことは、

「お客様の雑誌の好みまで、カルテに書けばいいのになあ」

ということでした。

 

そう。

美容院の専門的なことというよりは、それ以外のことです。

もちろん、雑誌の好みだけでなく、

飲み物の好みや、ちょっとした気づいた点など。

みんなが気づいたことを自分の心だけにとどめないで、

共有できるようにするのです。

 

それには、カルテが一番ですよね。

気づいたことを書く、

書いたことはそのお客様に関わるスタッフは

お客様がいらっしゃる前には必ず目を通す。

事前にできることを確認し実行する。

 

私の様子を観察しながら、好みをキャッチして

そつなく対応してくださるスタッフばかりではありません。

それは、仕方がないことだと思います。

 

しかし、それを「スタッフ個人の資質で行う心配り」で終わらせないで、

業務として位置づけ、仕組化したら、

お客様は「気が利くスタッフばかりそろえているこの美容院はさすがだわ!」

と思うはずです。

 

そういったことを、ルールにして、みんなで実行したら、

もっとお客様との関係性が近くなる、お客さんに喜んでいただくことが多くなる

そんな気がします。

 

そういうことを当たり前のようにして積み上げていき、

今や誰もが知る、押しも押されぬトップクラスのホテルが、

リッツカールトンホテル。

 

その昔、

スタッフが気づいたことをお客様の台帳に書き記し、

お客様がいらっしゃるときには、

その台帳に基づき接客していたそうです。

 

最初は勿論手書き。

それが、オンライン化され、今では世界中どのリッツカールトンホテルでも、

情報が共有できるようになったのです。

 

一人のメモで終わるか、

仕組み化して、組織の財産にするか。

時間の経過とともに結果は大きく違ってくることは、

言うまでもありません。

 

美容院に限らず、こうした人材育成が進み、

お客様がいつまでもそのお店を選び続ける、繁盛店が増えることを願っています。

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